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9月17日

オーラルフレイルについて

こんにちは。

札幌市西区八軒の歯科医院『八軒みらい歯科』の院長 直江です。

 

皆さんは、オーラルフレイルをご存知ですか？

人は年を取ると徐々に体が衰えていきます。

その中で注目されにくいのが口腔の健康状態の衰えです。口の中の問題は、目に見えにくく、日々の生活の中で徐々に進行していくため、見過ごされがちになります。しかし、この口腔の機能低下こそが、高齢期の健康に大きな影響を及ぼす重要な問題です。

この記事では、加齢に伴って起こるオーラルフレイルについて、その意味や原因、症状、そして予防策までを詳しく解説します。

 

 

▍オーラルフレイルとは

 

オーラルフレイルとは、高齢者に見られる口腔の機能低下のことを指します。

加齢に伴って、噛む、飲み込む、話すなどの口腔機能が徐々に低下していき、

食事の質が悪くなったり、体重が減少したりする状態です。

 

オーラルフレイルは、フレイル(虚弱)の一つの要素として捉えられており、

口腔の問題から全身の健康状態の低下につながる可能性があります。

そのため、早期発見と適切な対応が重要となります。

 

日本では、65歳以上の高齢者の約3割がオーラルフレイル状態にあると

推計されています。オーラルフレイルが進行すると、低栄養や誤嚥性肺炎、

さらには死亡リスクの増加につながるため、予防と早期対応が不可欠です。



 

▍オーラルフレイルの原因

 

オーラルフレイルの主な原因は以下のようなことが考えられています。

 

・加齢による歯の喪失や義歯の使用

・唾液分泌の低下

・筋力の低下による噛む力や飲み込む力の低下

・神経系の機能低下による口腔感覚の鈍麻

・全身疾患(糖尿病、脳卒中など)の影響

 

高齢者では、これらの要因が重なり合って徐々に口腔機能が低下していきます。

特に、歯の喪失や義歯の使用、歯周病は大きな要因となっています。

 

 

▍オーラルフレイルの症状・進行

 

オーラルフレイルの主な症状には以下のようなものがあります。

  • 咀嚼(そしゃく)力の低下

  • 飲み込みにくさ(嚥下障害)

  • 会話の困難

  • 義歯の不具合

  • 口腔乾燥感

  • 口腔内の痛み

 

これらの症状が徐々に進行し、食事の量や質が低下していきます。

その結果、低栄養やサルコペニア(筋肉量の減少)、体重減少などに至ります。

さらに、オーラルフレイルが進行すると、誤嚥性肺炎のリスクも高まります。

加えて、口腔衛生の管理が難しくなり、歯周病などの口腔トラブルも増加していきます。

 

 

 

▍予防策

 

オーラルフレイルを予防するためには、以下のような取り組みが重要です。

  1. 定期的な歯科検診と口腔ケア

    • 歯の喪失や歯周病を予防し、口腔機能を維持する

    • 義歯の適切な管理

    • 歯磨き、舌クリーニング、うがいなどの日常的な口腔ケア

  2. 噛む機能の維持

    • 硬い食品を摂取する。

    • 噛む訓練(咀嚼リハビリ)

    • 咀嚼力の維持は、食事の質を高め、低栄養を防ぐ重要な要素です。

  3. 嚥下機能の維持

    • ゼリーやとろみ食品の活用

    • 嚥下体操の実践

    • 嚥下機能の低下は、誤嚥性肺炎のリスクを高めるため、予防が不可欠です。

  4. 全身の健康管理

    • 栄養状態の改善

    • 運動による筋力維持

    • 脳の活性化

    • 口腔の健康は全身の健康と密接に関係しているため、幅広い取り組みが重要です。

これらの予防策を組み合わせて、早期から継続的に取り組むことが重要です。

歯科医や医療・介護スタッフ、家族などが連携して、オーラルフレイルの予兆に

早期に気づき、適切な対応をすることで、高齢期の健康的な生活が送れるはずです。


 

 

▍当院では口腔機能検査を行っています。

 

当院では、口腔機能検査も行っております。

保険診療で検査可能です。

 

▼検査項目

・口腔衛生状態

・口腔乾燥状態

・咬合力低下（残存歯数）

・舌口唇運動機能

・舌圧（専用の測定器で測定します）

・咀嚼機能（専用の測定器で測定します）

・嚥下機能

 

食事中にむせやすい、飲み込みづらいなど少しでも口腔機能に不安な所がある方はご来院ください。

オーラルフレイルの早期発見や予防にも繋がります。

 

 

▍まとめ

 

高齢化が進む中で、オーラルフレイルは見逃されがちな健康問題ですが、

実は非常に重要な課題なのです。

口腔の健康は、単に食事の質を低下させるだけでなく、

全身の健康状態にも大きな影響を及ぼします。オーラルフレイルが進行すると、

低栄養や肺炎、さらには死亡リスクの増加につながるのです。

 

しかし、定期的な歯科受診、噛む・飲み込む機能の訓練、そして全身の健康管理など、

さまざまな予防策を早期から続けることで、

高齢期においても豊かな食生活を送ることができます。

 

口腔の健康を見守り、適切な対応を行うことは、

健康寿命の延伸につながる重要な取り組みなのです。

加齢とともに忘れられがちな口腔の健康を、これからは意識的に守っていきましょう。

 

 

 

八軒みらい歯科では、小児歯科、歯周病予防、歯周病治療、むし歯治療、審美歯科、ホワイトニング、矯正歯科（ワイヤー矯正、マウスピース矯正）など、様々な歯科疾患の予防、治療に力を入れています。

 

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八軒みらい歯科

札幌市西区八軒5条西1丁目1-57 Collab八軒2F

 

 

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